家賃滞納への対策

事例3 執行する側にいた借主

月極駐車場の未払

Cさんは都内に一棟のアパートを所有する貸主です。9戸の借主のうちの一人であるDさんが家賃を3か月分滞納しているため、書面で電話などで督促をしていたところ、Dさんから内容証明郵便が届いたとのご相談でした。

中身を確認すると、「家賃が高いので減額して欲しい」というものでした。いわゆる賃料減額請求です。賃料減額請求とは、借主が貸主に対して家賃を下げて欲しいと請求するもので、借地借家法に規定されている借主の権利です。Cさんは「家賃を滞納しておいて、さらに減額してくれとは何事か!!」と憤慨していましたが、法律上認められた権利ですので、これには何らかの対応をしなければなりません。

その後、Cさんの代理人としてDさんと話し合いを重ね、紆余曲折があったものの家賃をそれまでより1万円減額することで双方合意し、Dさんはそれまでの滞納分を解消したため、解決となりました。

車を処分して賃料を回収

半年が経過したある日、Cさんから再度問合せがありました。Dさんが再び家賃を滞納するようになったというのです。Cさんとしては前回の経緯もあって、これ以上契約を続けるつもりがないという考えで、早々に契約解除・明渡を求める訴訟を提起しました。

実は、借主であるDさんは、以前は不動産関係の仕事(地上げ屋?)をしていたらしく、前回の交渉の際に度々「俺は執行する側にいたんだからよく知ってんだ。」「強制執行なんて金がかかるから早々簡単にできねんだ。」と言っていたのです。ある程度の知識がある借主というのは、実は何かと厄介なものですが、そんなこともあってCさんとしてはできるだけ早く出て行ってもらいたいということでした。

裁判所に申立て

この種の訴訟の場合、被告となる借主は裁判を欠席することが多いのですが、訴訟当日、Dさんは予想に反して法廷に現れました。Dさんは、「すぐに出て行くのは金銭的に難しいので3週間程度時間が欲しい」「滞納分は明け渡しのときに一括で支払う」と主張し、何を勝手なことを!と言いたい所でしたが、任意に出て行ってくれるのならそれが最優先ということで、Cさんと相談した結果、渋々和解に応じることにしました。ちなみにDさんは、家賃を滞納しているという事実を詫びる様子はまったく見られず、終始自分の主張を繰り返すばかりでした。

明け渡しの約束の日、Dさんから「お金が準備できなかったので出て行けない。滞納分も支払えない。」という連絡が入りました。一抹の不安は、見事に的中してしまいました。「やっぱり」というのが正直な感想でした。連帯保証人に連絡するも「俺はよくわからないから、Dに連絡してくれ。」の一点張り。Cさんに相談すると、強制執行と即決されました。

鍵の作成が負担に・・・

翌日、東京地方裁判所に申立てを行い、執行官と打合せです。催告期日は2日後と決まりました。催告期日は、通常、強制執行の申立てをしてから1〜2週間後に行われますが、打合せのなかでこれまでの経緯を説明すると、執行官が「それなら早めに動いた方がいいですね。」とこちらの気持ちを理解してくれたからです。

催告日、執行官らとともに目的の部屋へ。ノックをしても反応がないため、不在と思いきや、合鍵で開けるとDさんが寝起きの姿でベッドに座っていました。急な立ち入りに最初はあっけにとられていたDさんですが、状況を把握すると、執行官に噛み付き始ました。「俺は強制執行なんて何度もやってたんだ。」と息巻くDさんに対し、執行官は冷静に、時に声を張り上げて「そんなことは関係ない!なんで和解して約束したことが守れないんだ!!」と説得します。最後には「ご迷惑をお掛けして申し訳ない・・・」とうな垂れたDさんに対し、断行日を2週間後と通知して催告を終えました。

高額の税金の差押が・・・

断行日の前日、CさんからDさんが引越したようだとの連絡が入りました。Cさんは、何人かの人間を従え、前日の夕方に荷物を運び出したとのことでした。しかし、鍵はDさんが持ったままとのことで、強制執行を取り下げた後にDさんが部屋に戻ってきたらやり直しになってしまうので、念のため断行をしてしっかりと終らせておこうということになりました。

翌日、断行日に執行官と部屋を訪ねると、Cさんの話のとおり、Dさんの住んでいた部屋はもぬけのからでした。これで一安心ですが、気がかりなのはDさんが持っていってしまった鍵のことです。その場で鍵屋さんを呼んですぐに鍵を交換しました。

後日、Dさんが鍵を持って現れたとの連絡がありました。引越後の住民票を見せて、「滞納家賃はいつか払う。逃げも隠れもしない。」と言い放ったとのこと。結局、Cさんはこの件で、滞納家賃や手続費用、修繕費などで実質的に約80万円の負担となりました。

無料相談受付中

当事務所では、家賃滞納に関してのご相談を相談料無料にてお受けさせていただいております。

受付時間 平日9:00〜19:00
※メールは年中無休24時間受付

お電話でのご相談は
【東京】03-3270-9966
【京都】075-693-3802
【福岡】092-283-5311
メールでのお問い合わせ
こちらの無料相談フォームよりご連絡下さい。

無料相談受付中

当事務所では、家賃滞納に関してのご相談を相談料無料にてお受けさせていただいております。

受付時間 平日9:00〜19:00
※メールは年中無休24時間受付

お電話でのご相談は
【東京】03-3270-9966
【京都】075-693-3802
【福岡】092-283-5311
メールでのお問い合わせ
こちらの無料相談フォームよりご連絡下さい。