家賃滞納への対策

事例1 連絡の取れない借主

はじめは相続登記の相談で

Aさんが事務所に来たのは、相続登記の相談のためでした。義理の父親が亡くなり、その相続人はAさんの妻ひとりということで、義理の父親が所有していた建物の名義を相続人であるAさんの妻に変更するという依頼です。しかし、お話をうかがうと、妻は病気のため判断能力がほとんどないということで、Aさんが相談にきたとのことです。

Aさんを後見人候補者として成年後見開始の申立てを行い、その後、後見人であるAさんから依頼を受けることで相続登記を終えると、Aさんから、新たな相談がありました。 実はこの建物は他人(Bさん)に貸していて、3年前から家賃が滞っているとのこと。Aさんは、この建物は昭和の古い時代に建てられたもので、老朽化がすすみ、住み続けるのも危ない状態なので、もしBさんに何かあっても困るし、滞納が続くのも嫌なので出て行って欲しいという意向でした。ちなみに、Bさんは携帯電話・固定電話がないので連絡がなかなか取れないということです。

建物の明渡を求めて裁判所へ提訴

妻の法定代理人としてのAさんから依頼を受けて、手続きに着手、Bさんに対してまずは内容証明郵便で滞納家賃の督促を試みます。予想通り、何の反応もありませんでした。様子見を兼ねて現地を訪ねてみると、窓が開いているものの、いくら呼んでも応答はなく、ポストに督促状を入れて帰りました。

その後、支払期限を過ぎてもBさんからは何の連絡もないため、Aさんと相談した結果、建物の明渡を求める訴訟を提起することにして、裁判所に提訴しました。訴訟期日では、Bさんは欠席のまま、こちらの主張を認める判決が出ました。

判決はBさんにも届いているはずですから、契約が終了したため退去して欲しい旨を記載した書面を送りましたが、やはりBさんからは何の反応もありませんでした。強制執行をするにはAさんが数十万円の費用を負担することになってしまうため、できるだけ自主的に出て行って欲しいところですが、電話がないBさんとは話をすることもできず、会えることを期待して、何度か訪問するも、運が悪かったのか一度も会うことはできませんでした。

やむを得ず、強制執行へ

Aさんと相談した結果、やむを得ず、強制執行を行うことになりました。
裁判所に申立てを行い、執行官との打合せをして、催告期日が決まりました。催告期日は、実際に明け渡しの執行をする日(断行日)をBさんに知らせて、その日までの任意の明け渡しを促す手続きです。

朝の早い時間、執行官のほかに立会人、執行補助者(業者)、Aさん、さらには鍵屋と6人が集まり、いざ催告です。執行官が部屋の前で呼びかけますが、返事がありません。ここまで会えないとなると、もしかしたら部屋の中で・・・・といった想像が一瞬頭をよぎりますが、入ろうとするとドアはあっさりと開きました。鍵がかかっていなかったのです。執行官に続いて部屋をのぞくと、明らかに生活している様子があり、一安心です。それにしても、鍵をかけずに出るとは何と物騒なことか。

断定期日は1ヶ月後

Bさんがいませんので、執行官は催告書を入り口のうえの壁の部分に貼り付け、催告は終了です。断行期日は1か月後。この事件、実は年末年始をはさんでのものだったため、断行日は1月の頭です。新年早々追い出されるのはかわいそうだなぁと思いつつ、断行日までに任意に明け渡してもらえるよう、その後も接触を試みました。実際に断行するとなると多額の費用がかかります。このときも約25万円の見積りでしたので、できるだけBさんの意思で事前に出て行ってもらえるのがAさんにとって負担が少なくて済みます。

ようやく連絡が取れる

しかしBさんと連絡がつかないまま年末の休みに入ってしまいました。休み中もどうしたものかと思案していると、Aさんから電話がありました。Bさんと連絡が取れたとのことで、断行日の前日に出て行くという話でした。ただし、ベッドや冷蔵庫などの大きな家具は持っていかないから処分して欲しいということです。

出て行った後に・・・

年明け、早々に執行の取り下げと業者にキャンセルの連絡を入れて、明け渡しの約束の日、AさんとともにBさんを訪ねると、すでにBさんは出て行った後でした。部屋には家具が残されていましたが、約束どおり、Bさんは家具の所有権を放棄する旨記載した書面を残しておいてくれましたので、部屋に新しい鍵をかけて終了です。この建物は、後日、取り壊す予定ですので、敢えて家具を運び出して処分する必要はありません。

その後、Bさんは行方が知れず、これまでの滞納賃料を回収することは難しいだろうとの判断でAさんの依頼は終了することになりました。

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